PINK FLOYD - WEMBLEY 1974 FINAL NIGHT: RECORDER 2(3CD) [Sigma 251]

PINK FLOYD - WEMBLEY 1974 FINAL NIGHT: RECORDER 2(3CD) [Sigma 251]

販売価格: 4,500円(税込)

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商品詳細

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Live at Empire Pool, Wembley, London, UK 17th November 1974 PERFECT SOUND

ピンク・フロイド音源史に更なる下克上発生!!!
1974年11月、あのウェンブリー最終公演でもRecorder 2がRecorder 1を追撃!! 音質の優劣とは何なのか、そして実況録音に求められるものとは一体何なのか。聴き手の聴感評価を揺るがす注目の最新作が登場です!!

ピンク・フロイド1974年11月17日・英国ロンドンはウェンブリー・エンパイア・プール(※ 現SSEアリーナ・ウェンブリー)。15日から続いたこの3DAYS公演最終日を捉えた録音は数多く登場しましたが、これに電光石火の一撃で打ち止めの釘を打ち込んだのが当Sigmaレーベルの『WEMBLEY 1974 FINAL NIGHT: UNPROCESSED MASTER (Sigma 174)』でした。マスターリールからリール・トゥ・リールで直落としされたそれは情報密度が極めて濃厚な1st gen原音を未加工でプレス盤に封じ込めており、広く知られたRecorder 1の決定打として世界中の非公式音源ファンから認識されています。しかしそうであったが故、今年5月に突如現れたこのRecorder 2は寝耳に水だったと言えるでしょう。

録音者自身が公開したその音源は、Decca Legato社のモノラル・カセットレコーダーにAgfa gevaert社オリジナルのカセットテープC120とC90を仕込んで録音した門外不出の秘蔵録音。このマスターテープ現物を今年5月、ナカミチの3ヘッドデッキ" DR-1 (※ 90年代の名機!!) "に最適なアジマス調整を施して新規再生し、24bit/192kHzでデジタル化したものでした。そのサウンドは74年当時のAUD録音としては極めて良好、直感的に「お、これは!」と感じさせるものだっただけにRecorder 1に慣れ緊張感を無くしていた世界中の非公式音源ファンが震撼した訳です。

この理由のひとつとなっているのが録音された位置でしょう。音源と共に公開された当日のチケットにより、このRec 2の収録位置が" 73番エントランス A 87 "であった事も示されたのです。エンパイアプール場内が1978年に改修される前の旧い座席表でこの位置を確認すると一目瞭然ですが、ステージから間近なこの場所は録音のスウィート・スポットとして当時テーパーに認識されていた区画のひとつであり、このRec 2サウンドのダイナミックさを裏付けていました。

そして何より、ここにはRecorder 1で録音漏れしていたシーンが複数個所で存在している事も大きなトピックとして挙げられるのです。例えばこの日からオープニング曲となった「Raving And Drooling」、演奏前にあるモノローグSEがRec 1より約3秒間手前から始まっているうえ、演奏後に入るチューニング・シーンもノーカット完全収録しているのです。このチューニング部分、Rec 1では録音ボタンのオンオフによる一時停止が2回入る不完全さが目立っていただけにこのシームレス感は爽快です。「You Gotta Be Crazy」もRec 1は冒頭0:08で約4秒間ほどのシーン欠落が生じていましたが、これも本Rec 2は完全ノーカット。楽曲のイメージがまだ固まり切っていない生々しさをストレスゼロの完全体で聴ける喜びは格別です。そのうえ「Shine On You Crazy Diamond」の楽曲前半からは音抜けの良さと解像度が高まり、聴き進むにつれて音質の向上感が増してくるのです。更に終曲後21:29〜ディスクエンドまでの様子(= 大歓声、そしてショウ・ブレイクに入る旨のアナウンス)もトピック。Rec 2はこの部分の録音が残っていないためRec 1で逆補填しているのですが、この音源シフト部分を聴くとここにきて双方の音質差が殆ど無くなっている事にも気付かされるのです。

それだけにディスク2のダークサイド完全再現も右肩上がりの期待値。しかも休憩中にマイクの位置を調整したのか更に彫りの深い音像となっていて、両録音の聴き比べがますます面白さを増してゆくのです。例えば「Time」では両ソースが放つ中音域の量感の違いによってそれぞれの録音位置から演奏音がどの様に響いていたかの差が生々しい現場感で掴めますし、「The Great Gig In The Sky」の高音域で伸びまくって拡散する女性ガイドボーカルもその突き抜ける音抜けの心地良さと質感の違いが大きな聴きどころです。終盤でテンポアップしてジャジーになる様子もその音楽的な変容をRec 1とはまた違う音艶と波動で吸い込んでおり、「Us And Them」でボーカルに掛けられたディレイの拡散やサックスの響きの質感、果ては「Any Colour You Like」中盤で出てくる生々しい浮遊感はむしろこの音像で体感してこその魅力で充ちているため、その差を是非Rec 1と比べて戴きたいところです。

そしてディスク3では更なる快挙!! なんと演奏開始前の様子がRec 1より約80秒近くも長く(= 手前から)残っているのです!! この区間、ロジャーの声、ギターの音出し、ドラムチェックといったチューニングの様子が含まれており、当日の現場感とドキュメンタリー性の大幅な格上げをお感じになるでしょう。勿論「Echoes」本体のサウンドもRec 1とは異なる聴き応えです。導入部のソナー音1発目から生々しさが際立ちますし、鳴き声シーン、及び" Nothing Part 14 "の区間ではRec 2原音のダイナミックレンジ(= 音の強弱の差)が高レベルで体感出来るため、Rec 1に負けない深い陶酔感の中で演奏を聴き進められるのも嬉しいところ。またRec 1では10:33〜35、14:47〜50、17:29、22:07〜15のほか複数個所で左右両チャンネルに断続的な音抜けや音ムラありますが、このRec 2では両チャンネルともドッシリ安定した音像で聴き通せる事も特記しておきましょう。

...それにしてもこの聴き応え、そして嬉しい初登場シーンの数々です。同日の別録音が存在する場合、その中から音質が一番優れているものが人々に強く認識され、集団意識的にそれが代表音源となってゆくのが通例ですが、しかしレッド・ツェッペリンの929やエディの公演日を例に挙げるまでもなく、代表的なRec 1以外のソースにも優れた同日別録音は存在しているものです。言い換えるなら優れた同日別録音が存在しているか否かでRec 1に欠けていたピースと精度が高まる訳であり、その日の演奏に対する理解度も深まる訳です。

今回録音者自身によって電撃公開されたこのRecorder 2もまさにそれでしょう。74年のフロイドを語る上で避けて通れないこの重要公演の、完全初登場にして最長の別録音となればそれは音質だけで推し量れる筈が無く、双方を聴いてこそ真の理解と感動に至れるのは極めてあたりまえの事ではないでしょうか。非公式音源ファンの私達は同日音源に対峙すると音質の優劣だけで一方を選びがちですが、時にそれは選ぶこと自体がナンセンスである事をこのRecorder 2は教えてくれるのです。

今週は本作と同じ録音者自身が同時公開した73年5月のアールズコート公演『EARLS COURT 1973 2ND NIGHT: Recorder 2 (Sigma 250)』も同時リリースされますが、どちらもRecorder 1に欠けていた全長性とシーンの精度を兼ね備えた第1級のRecorder 2です。通常Recorder 2はそれ単体で脚光を浴びる事は滅多にありませんが、しかしそれゆえ聴き馴染みある公演の未知なるアッパー感に衝撃を受けること確実なのです。Rec 2原音ならではのタフな放射力、そしてドキュメンタリー感満点のショウ全体像を是非2作品併せて御愉しみ下さい!!



Disc 1 (56:47)
1. Raving And Drooling
2. You Gotta Be Crazy
3. Shine On You Crazy Diamond ★21:29 - 最後まで補填

Disc 2 (57:40)
Dark Side Of The Moon
1. Speak To Me
2. Breathe
3. On The Run
4. Time
5. Breathe(Reprise)
6. The Great Gig In The Sky
7. Money
8. Us And Them
9. Any Colour You Like
10. Brain Damage
11. Eclipse ★1:25 - 最後まで補填

Disc 3 (27:56)
1. Audience
2. Echoes

★既発(Recorder 1, Sigma 174)の欠落個所

*Disc1
1trk 2trkの曲間が2度の一時停止。
2trk 0:08の一時停止から4秒間欠落している

*Disc3
冒頭が今回盤と比較して80秒程短い