PINK FLOYD - ROME 1971(3CD) [Sigma 243]

PINK FLOYD - ROME 1971(3CD) [Sigma 243]

販売価格: 4,500円(税込)

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商品詳細

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Palaeur, Rome, Italy 20th June 1971 TRULY AMAZING SOUND(UPGRADE)

遂にプレス盤としてSigmaレーベルから初登場!!!
ピンク・フロイド1971年、あの有名なローマ公演が新ソースによって磨き抜かれ、史上初登場シーンを含んだ怒涛の3枚組(!!)で降臨します!!!

その音源は旧くから知られ、CDで音盤化されても廃盤となったままで中古盤市場に出回ると価格高騰、当店に寄せられるメッセージでも「アレは一体いつSigmaでプレス化されるんだ?」と問い合わせが絶えない音源の代表格でした。それがこのSigma最新作、1971年6月20日のイタリア・ローマ公演です。

御存知の通りこの日の音源は1980年代初頭にQueen Recordsレーベルから登場した2枚組のアナログLP『ROME 20-6-1971』として知られていたもので、そのサウンドと演奏が記憶に深く刷り込まれている方も多いと思います。CDとしては1994年にトール・サイズの観音開きボックスケース仕様で登場した『LIVE IN ROME (A.2155)』を初め、2006年3月にはその元となった録音ソースと原盤LP落としディスクをボーナスで付属させた
『ROME 1971 (Windmill-011)』がWindmillレーベルより登場、CDRタイトルながらも人気を博し、やがて廃盤となりました。しかし復刻の声が堪えなかったことから2015年11月にはギフト・タイトルとして『THE RETURN OF THE SONS OF NOTHING (Gift CDR)』が登場し、2018年には価格改定のうえ一度だけWindmill盤が復刻されたものの、以後現在に至るまでどこからも音盤化されないまま時代は21世紀になっています。

これが今回遂にSigmaからプレス盤として初登場する訳ですが、以前からこれだけ知られた音源なのに何故今までプレス盤化されなかったのかと言えば、それは何よりこの録音がサウンド面で難を抱えていたからに他なりません。念の為これら既発盤タイトルの特徴を改めて書き出してみますと、以下の様な特徴があったと思います。

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『ROME 20-6-1971』(2枚組LP / Queen Records)

やや粗さはあるものの、高音域に明瞭感のある鋭いサウンドが特徴。ただ左チャンネルが少々閉じ気味なのが難点。音が出ていない訳ではないがこれが理由で音が詰まった様な印象を与えており、音域の狭さ・窮屈さ・平坦さを感じさせる。LP盤の収録時間の関係でショウ中盤以降の計4曲が未収録。

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『ROME 1971』(2枚組CDR / Windmill-011 ほか)

2LP『ROME 20-6-1971』と大元は同じ録音だが、そこから枝分かれした同一音源別ソース。一説には4th Genという噂があるものの『ROME 20-6-1971』よりも音域の拡大感があり位相も中央に固定されてブレが無いうえ、『ROME 20-6-1971』ではLP盤収録時間の都合上カットされていた曲やシーンが多く含まれているのが特徴。基本的に明瞭感のある丸みを帯びた良好サウンドだがヒスが多めで、時折り急に鋭い音になったかと思えば再び丸みを帯びた音に戻ってゆくなど、部分的な劣化が生じている箇所もそれなりにある。また「Fat old Sun」の歌い出し部分ほかでは『ROME 20-6-1971』より奥まった劣化音で収録されていたり、バンドを紹介する開演前の場内アナウンス・シーンがばっさりカットされているなど、『ROME 20-6-1971』の全てを凌駕するとは言い難い側面も併せ持っている。
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...と、それぞれこうした特長があった為にプレスでの音盤化が見送られた訳です。

しかしこの数年間、この音源について何も動きが無かったかと言えばそんな事はありません。2015年、ソース自体は同じながらもこれら既発盤のサウンド・クオリティを大幅に凌駕するロー・ジェネのソースが登場してにわかに注目を浴びたのです。これを更にSigmaが磨き上げたものが今回本作に使用したソースとなっているのですが、当レーベルの凄腕エンジニアが非常に長い時間と労力を重ねて実現したその輝きは71年ローマの印象を一新、これまで私達が耳にしてきたどのサウンドよりも生のソースとして優れる音像を実現させたのです。

その成果として本作が3枚組である事に御注目下さい。これまでのLPや既発盤タイトルは全てディスク2枚に収まっていたものが何故今回は3枚組なのか。それは過去の既発音源がどれも適切なピッチ修正を施されていなかった為です。実はこの原音ソースはどれもショウの中盤「The Embryo」以降から徐々に、そして不規則にピッチが速くなってゆくという厄介な側面を持っており、今回これを殆ど1小節ごとに正常なピッチで鳴るよう厳密に補正したのです。これによってサウンド全体が本来の姿を取り戻した=トータル・タイムが増したのですがこの2015年ソースにはもうひとつ、史上初登場のシーン(!!!)が含まれているためこの分も加算され、結果として正しいピッチと尺で全てのシーンを収録するとディスク2枚では決して収まらない事が判明したのです。それ故の音源史上初となる3枚組の71年ローマであり、そうした事とは無縁のまま2枚組で収まっていた既発盤とはその内容にどれほどの差があるか、このディスク枚数からもお察し戴けるのではないでしょうか。

そんな本来の姿とポテンシャルを取り戻した2015年ソースの威力と音質はまさに衝撃的。Windmill-011盤ではカットされていた開演を告げるイタリア語の場内アナウンスもばっちり収録しており、やおら立ち上がってくる「Atom Heart Mother」のタフで鮮やかな音色は、聴き慣れたこの日の演奏イメージを冒頭から確実に塗り替える筈です。伸びがあって絡み付くギターの旋律はどの既発盤よりも解像度が高く、その後に展開するガイドボーカル区間も各既発盤には欠けていた立体的な奥行きと明瞭感が備わっているのです(※ この違いにはかなり驚かれるでしょう!!)。またヒス音が無い事もWindmill-011盤との決定的な違いですが、何より中音域の拡がりと腰の据わりが圧倒的に優れたソースなので静かなパートとラウドなパートのダイナミックな音響変化が非常に良く出ているのです。勿論、終演後に約3分間ほど続くウンドチェックも透明度の高い音像でノーカット完全収録しています(※ 『ROME 20-6-1971』の同シーンにはカットが入り、Windmill-011盤では終始ヒス音が目立っています)。

「Careful With That Axe, Eugene」では位相の正確さに注目です。聴き比べれば判然としますが既発盤はどちらも音像が左側に寄っており、右チャンネルが若干オフ気味なのです。でもこの新ソースでは音が中央に据わって右チャンネルの出力も正常、しかも艶に充ちた鮮明な音であのミステリアスな戦慄が漂ってくるため鳥肌モノの音像体験が出来るでしょう。更にここも終曲後に入る約2分半のサウンドチェックをノーカット完全収録、当然これも史上最高のサウンドで登場します。「Fat Old Sun」では中間部ギターソロで既発盤との差が伺えます。ここはWindmill-011盤がかなり奥まって曇った音像だった事が判りますし、『ROME 20-6-1971』では音揺れが聴感を悪くしていた事に気付かされるのです。ちなみに本ソースには9:19に一時的な音の欠落があり、これを補填するため9:06付近に巻き戻ってその後の展開が収録されています。この部分、『ROME 20-6-1971』では9:15〜16で巧く繋いでおり、Windmill-011盤使用ソースではオルガンソロに入る9:38で繋ぎが確認出来るため、大元のソースからコピーされる際に使用したテープ残量の違いでカットが生じていたのでしょう。これによる音の欠落は本ソースにありませんが、巻き戻してコピーを再開した際の重複区間(= 約15秒間)は敢えて編集せず、新ソース未加工の姿をそのまま残しています。

ディスク2冒頭のアナウンスは当然ながらショウの第2部開始前のものですが、Windmill-011盤ではこれがディスク1(= ショウ第1部)のラスト・トラックの一部として収録されていました。これを今回はディスク割りして正しい位置に置いた収録となっています。「The Return Of The Son Of Nothing」で注目したいのは6:04から突入する中盤の音像です。楽曲を牽引してゆくギターとオルガンの音艶、威力、明瞭感が未体験のサウンド・パワーで飛び出し、既発盤では掴み辛かった残響の良さも魅力となっている為、音と音の間で変化する響きの移ろいがますます確かな姿で受け取れるのです。「Set The Controls For The Heart Of The Sun」ではWindmill-011盤使用ソース同様、導入部で全く別の音声が右チャンネルから聞こえてきます。これは使用テープに元々録音されていた何らかの録音(※ 恐らく当時の音楽ラジオ番組)にこのソースが上書きされた際の痕跡ですが、この曲にだけこの症状が現れる事から、この1曲だけは異なるルートを辿った別ソースが使用されたのかもしれません。でもこれがまた非常に質の高い音像なので苦笑いしてしまうのです。「Cymbaline」は前日19日のブレシア公演同様に癖のあるフシの歌い回しが特徴で、その初期テイク特有の魅力がここでも素晴らしいサウンドで登場します。足音の寸劇シーンではヒスノイズが若干目立ちますが、これも実際に各既発盤と比べるとかなり大幅に軽減されているのが判るでしょう。「A Saucerful Of Secrets」は音がジュワッと滲んでいたWindmill-011盤を消し去る様にサーッと晴れ渡り、より直接的で明瞭なサウンドが出てきます。実際に音を聴かれると判りますが音の輪郭が+2ほど鋭く、また演奏が中央にドンと鎮座しているので桁違いの聴き心地なのです。18:15に一瞬の音切れが生じていますがこれはWindmill-011盤でも同様で、恐らく大元のマスターテープに起因する劣化か1st genにトランスファーされた際に生じた録音ミスの痕跡でしょう。でもそうした欠点を含む全てが既発盤超えの鮮やかな音像で体験出来るのです。

ディスク3では冒頭から初登場シーンがお目見えです。ここはアンコール待ちの場面ですが音出しを兼ねた軽いチューニング・シーンを含んでいるためポイント高めです。僅か1分10秒間ではあるのですが当日現場のドキュメンタリー性をグッと底上げするかなり重要なシーンとなっています。そしてこの場内の期待値がMAXの中で立ち上がってくる「Astronomy Domine」も、このソース特有の描写性能の高さが随所で光っており、魂の深いところから突き動かされるその見事な演奏音に胸熱くなる筈です。またこの曲は『ROME 20-6-1971』ではそもそも未収録ですし、Windmill-011盤では前述のアンコール待ちシーンが丸ごとカットされていきなり曲が始まってくるため、ショウとしての聴き応えがかなり違っている事も特記しておきましょう。終演後にはWindmill-011盤でも聴けたイタリア語による(終演を告げる)場内アナウンスが流れますが、ここで聴ける同会場の今後の予定もWindmill-011盤よりタフで明瞭な音像で残っているだけでなく、ディスクエンドはブツ切れで終わっている点にも注目です。このディスクエンド部分、Windmill-011盤ではフェイド・アウト処理されているのですが本作ではソース未加工のまま=録音ブツ切れのまま収録している為、最後の最後まで生々しさが伝わってくるのです。

今週はこのローマの前日、19日のブレシア公演も初登場Recorder 2を使用した驚異の新音源としてSigmaから電撃リリースされますが、このどちらもこれまで私達が抱いていた71年イタリア2DAYSのイメージを根底から変えてしまうほどのサウンド・ポテンシャルを持った最新作です。史上初登場ソースで聴くブレシアは超高音質で未知の知見を、そして本ローマ公演はよく知っていた筈のイメージが正しい姿で大幅に書き換えられる喜びをその身にもたらしてくれるでしょう。濃密な内容と優れたサウンドが手応えのある考察を可能にした両最新作、是非併せて御堪能下さい!!


Disc 1 (62:13)
1. Announcements
2. Atom Heart Mother
3. Careful With That Axe, Eugene
4. Fat Old Sun
5. The Embryo

Disc 2 (72:24)
1. Announcements & Tuning
2. The Return Of The Son Of Nothing
3. Set The Controls For The Heart Of The Sun
4. Cymbaline
5. A Saucerful Of Secrets
6. Announcements

Disc 3 (10:49)
1. Tuning
2. Astronomy Domine
3. Announcements