PINK FLOYD - DORTMUND 1981 6TH NIGHT(2CD) [Sigma 153]

PINK FLOYD - DORTMUND 1981 6TH NIGHT(2CD) [Sigma 153]

販売価格: 3,800円(税込)

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商品詳細

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Westfalenhalle, Dortmund, Germany 18th February 1981 TRULY PERFECT SOUND

本タイトルは同81年2月18日、ドイツ・ドルトムント全8公演中の6公演目にあたるもので、既発盤ではGodfatherレーベルの『THE SIXTH GERMAN SHOW (GR382/383)』や当Sigmaの『DORTMUND 1981 3RD NIGHT (Sigma 134)』にボーナス盤で付いていた『DORTMUND TRIAL Remastered Version』等でお聴きになれた公演日です。熱心なファンであれば「あー、あれか」と思うかもしれませんが、今回登場するこの最新版はそれら各既発盤とは異なる別の新マスターを独自入手しての収録となっており、言うなればこの日の"Recorder 2"とも言える新たな6日音源なのです!!

しかも興味深い事にこの別マスターによる録音は、レコーダー周辺に人の気配や騒がしい奇声がほぼ全く無いという珍しい音像となっていて(※ 断定は出来ませんが、例えばVIP席など一般の客席とは違う位置にレコーダーを置いた録音なのかもしれません)、これは全てのTHE WALL音源中でも珍しい音像と言えるでしょう。しかし周囲に人の気配が殆ど無いという事は演奏と音楽にそれだけ集中出来る斬新なソースとも言える訳で、本録音はこれまで各既発盤で聴けた喧騒感漂うサウンドとは一線を画す端整な聴き心地こそが最大のアドヴァンテージとなっているのです。このため本作も無粋なイコライズは一切しておらず、再生時に僅かに生じていたアナログノイズの除去と厳密なピッチ調整のみに留めてありますので、一歩引いた視点で演奏に迫ってゆく新マスター純正のサウンドがパーフェクトにお愉しみ戴ける期待を裏切らない仕上がりになっています!

唯一、冒頭のWilli TomczykによるMCスピーチのみ1分34秒まで既発盤から補填していますが(※ 本作使用の新マスターではこの部分だけ失われていた為です)、丁寧なトリートメントによって違和感無く繋がれたその先はディスクエンドまで新マスターによるアッパー・サウンドの洪水です。「In The Flesh?」は序盤の00分10秒で音像が突然変わりますが(※ 余りの轟音に録音者がマイクの向きかレコーダーの位置を変えた?)、しかしその後も演奏はしっかり聴こえており、安定した音像の中で弱音まで綺麗に拾っているのが分かると思います。「A nother Brick...Part 1〜2」の流れもか細い音までバッチリ聴こえる透明度の高さが魅力で、「The Happiest Days...」の途中から目立ってくる音楽的な運動性の緩急と強弱の高まり(※そして「Part 2」の中盤から大きくクローズされるギターとオルガン・ソロでの創意に充ちた音の投げ掛けと美麗な音色)は、各既発盤で聴き慣れたサウンド・イメージを一新するものとなっていますので要チェックでしょう。「Mother」も中盤のギターソロが程好い距離を保ちながら麗しい音艶で鳴り響き、その直線的な旋律と歌声が眩く干渉し合う姿に新マスターの実力を感じて戴ける筈です。「Goodbye Blue Sky」はコーラスとアルペジオの揺れる旋律線がオルガンの音色で荘厳に包まれてゆく姿に身を焦がされること請け合いですし、「One Of My Turns」は前半と後半で豹変するロジャーの歌唱表現が既発のサウンドとは全く違うストイックな音像で放たれ、その勢いほとばしる演奏がますま
す冷静な立ち位置で御愉しみ戴けます。また同時にこうした静謐な音像だからこそ、「The Last Few Bricks」で顕著な突発的な表情変化を細かく追ってゆける悦びも既発盤以上に備えている訳です。

そしてこの新マスター最大とも言える特別なトピックがディスク2冒頭にあり、何とこの録音は「Hey You」がカット・インではなく、演奏が始まる前から収録がスタートしているのです。つまり冒頭のギター・アルペジオが第一音目からノーカット収録されている訳で、これは全てのTHE WALL音源でも極めて稀な例と言えるでしょう。たまたま録音機を廻していたのか、それとも録音者がTHE WALL公演を2回以上観てショウの流れを知っていたからなのか分かりませんが(※ 御存知の通りTHE WALLの後半は客電が点いた状態から突然始まりますので、その演出を知らなければインターバル中は通常、録音機を止めている筈です)、いずれにしてもこれもまた新マスターの衝撃を一層高め、既発盤を一歩も二歩もリードする要因となっている事は疑い様がありません。もちろん見通し良好のサウンドはこの後半も引き継がれており、例えば「Nobody Home」や「Vera」で見られる様な表現の彫りの深さと旋律の美しさはますます鮮やかに出てきますし、「Bring The Boys Back Home」前半で出てくるアンセムも多声部の濃淡が実に鮮やかな音で現れます。また「The Show Must Go On」の様なチャーミングな曲想も微弱な音まで拾っているが故に多彩な音色の移り変わりと表情変化が詳細に追え、「Run Like Hell」の音楽的な瞬発力の高さ(※そしてタフで濃密な音像)にも新マスターの実力を改めて実感される筈です。「Waiting For The Worms」も広い音域をダイナミックに動く演奏とロジャーのアジる歌唱が濃密サウンドで出てきますが、これが「The Trial」で重量感一杯に炸裂する姿も床の振動が伝わってくる様な生々しい現場サウンドで出てきますので、是非御注目戴きたいと思います。

81年の幕開けとなったドルトムント全8公演中、いよいよ佳境に入ったこの6回目の演奏は、全国高校野球大会で言えば夏の甲子園でファンが一番注目する準々決勝にあたる訳で、これは体力的にも精神的にも一番辛い時期に頂点=最終日に向かっている姿にも例えられると思います。いつも以上にポカが出易く、それだけに実力が問われ、日頃の成果と素の姿がリアルに垣間見える訳ですが、そんな視点でこの6日目の演奏を考察するにもこの新マスターの冷静な音像はうってつけと言えるでしょう。これまでの各既発盤の様に周囲の喧騒の中でそれを考察する事も非常に有意義ですが、しかし一歩引いて冷徹なまでにその焦点が演奏と音楽に向いているこの音像は、これまで喧騒の中で気付けなかった新たなるドルトムント6日目の音楽的な情報量を確実に高めてくれる筈です。それは甲子園球児たちと同様、演奏と自分達自身をコントロールしながら音楽に挑む姿そのものと言って良いでしょう。その姿を素晴らしいサウンドで伝えてくれる新マスターの実力を、是非御愉しみ下さい。

Disc 1(56:52)
1. MC Intro 2. In The Flesh? 3. The Thin Ice 4. Another Brick In The Wall Part 1
5. The Happiest Days Of Our Lives 6. Another Brick In The Wall Part 2 7. Mother
8. Goodbye Blue Sky 9. Empty Spaces 10. What Shall We Do Now? 11. Young Lust
12. One Of My Turns 13. Don't Leave Me Now 14. Another Brick In The Wall Part 3
15. The Last Few Bricks 16. Goodbye Cruel World

Disc 2(54:01)
1. Hey You 2. Is There Anybody Out There? 3. Nobody Home 4. Vera 5. Bring The Boys Back Home
6. Comfortably Numb 7. The Show Must Go On 8. MC Intro 9. In The Flesh 10. Run Like Hell
11. Waiting For The Worms 12. Stop 13. The Trial 14. Outside The Wall