ERIC CLAPTON - LONG BEACH 1974 2ND NIGHT: FLAT TRANSFER FROM MULTITRACK TAPES(2CD) [Beano-311]

ERIC CLAPTON - LONG BEACH 1974 2ND NIGHT: FLAT TRANSFER FROM MULTITRACK TAPES(2CD) [Beano-311]

販売価格: 3,800(税込)

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商品詳細

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Long Beach Arena, Long Beach, CA, USA 20th July 1974 STEREO SBD(from Original Masters)

★UPGRADE!!!

【伝説の名音源のマルチトラックサウンドボードマスター第二弾入手!】

 当店エリック・クラプトンの秘蔵音源では当店お馴染みの、イギリス在住の重鎮テーパーから、初日に加え、74年ロングビーチ公演の2日目のマルチトラックサウンドボードテープのフラットトランスファーマスターも入手しました!今週同時リリースの初日「Long Beach 1974 1st Night: Flat Transfer From Multi Track Tapes(2CD)」と同レベルのドンピカ、バリバリの公式レコーディングされたステレオサウンドボード録音です。

 クラプトンのライブ音源の中ではオフィシャル盤「E.C. WAS HERE」や「CROSSROADS 2」、「TIME PIECES VOL.2」に採用された、1974年7月20日米カリフォルニア州ロングビーチ公演2日目のマルチトラックサウンドボードマスターです。この日からはSmile、Willie And The Hand Jive〜Get Readyのメドレ、Can't Find My Way Home、Driftin' Blues〜Ramblin On My MindのメドレーとPresence of The Lordの7曲が正規ライブ盤に採用されたことで有名な音源です。

 存在する既発盤は時代的にもマスターのカセットコピーや経年劣化したマスターリールテープのコピーを元に製作されていましたので、本作が過去最高音質を誇るものであり、まさにこれ以上は望めないクオリティのマスターと断言できます。この音質とサウンドバランスにはどんなマニアの方も酔いしれることでしょう。

 興味深いことに、 当店でマスターを精査したところ、Disc1最後とDisc2最後は音圧/微細なピッチが完全には合致していなかったことから、公式ライブアルバム用レコーディングに完璧を期すため、欠落が生じないよう2台のコンソールデッキで収録されたのではないかと推測されます。さらにディスク割りがこの状態で送られてきたことから、コンサート序盤にアコースティックでLet It Growの後に演奏されたはずのCan't Find My Way HomeがDisc2の頭に収録されていることを考えると、既にこの時点で2台のデッキからの編集がなされていたのではないかとも推測できます。

 魅力的なのは、初日とはセットリストが大きく異なっていたことで、それでいてプレイクオリティが初日同様のハイレベルなことです。この日は、初日のようなゲストミュージシャンの飛入りはありませんでしたが、アンコールは面白いですし、コンサート内容そのものが非常に魅力的です。「Long Beach 1974 1st Night: Flat Transfer From Multi Track Tapes(2CD)」とともに、是非ご鑑賞ください。

【セットリストが異なるも、高いプレイクオリティを堅持した2日目公演】

 さて、ここでこの日の公演が74年のカムバックイヤーでどのような位置づけだったのかを見ていきましょう。

・1974年6月19日、20日:全米カムバックツアーのため、北欧にてウォームアップ・ギグ
・1974年6月28日〜8月4日:全米ツアー ←★ココ★
≪1974年8月5日:アルバム「461 OCEAN BOULEVARD」リリース≫ 
・1974年8月〜9月:アルバム「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」をマイアミにてレコーディング
・1974年9月28日〜10月6日:第2回全米ツアー 
・1974年10月31日〜11月6日:初のジャパン・ツアー
・1974年11月27日〜12月5日:ヨーロッパ・ツアー

 本公演がこの年6月からのカムバック全米ツアーの中盤の日程であったことがお判りいただけるでしょう。この全米ツアーは、ウォームアップギグを経て、ライブステージへの自信を取り戻したクラプトンが、緊張を緩和するために酒に酔っ払って敢行したツアーでしたが、この日はMCにその影響は多少感じられるものの、総じてボーカルもきちんと取り、的確で滑らかなギタープレイを披露しています。この日のPresence of The Lord、Driftin' Blues〜Ramblin On My Mind、Can't Find My Way Homeがオフィシャルライブ盤「E.C.WAS HERE」に、Willie And The Hand Jive〜Get Readyが「CROSSROADS 2」に、Smileが「TIME PIECES VOL.2」に採用されたことが何よりの証左でしょう(但し、Presence of The Lordはオフィシャル盤では1コーラス分がカット編集されて収録されていますが)。カムバックツアーということで、クラプトンのここまでのキャリアを俯瞰できるようなセットリストだったことが魅力的で、まだこの時点ではリリースされていなかった当時のカムバック新作「461 OCEAN BOULEVARD」からのナンバーを5曲もセットインさせながら、クリーム時代のBadge、Crossroadsを交えつつ、ブラインド・フェイス時代のPresence of The Lord、Can't Find My Way Home、ファーストソロアルバムからのLet It Rain、Blues Power、ドミノスナンバーLittle Wing、Laylaもきちんと押さえ、ブルースも、という具合に、ファンが聴きたかった曲をしっかり組んでいたことが魅力です。その上で、クラプトンが兼々気に入りの映画と言っていたチャーリー・チャップリンの「モダン・タイムズ」のテーマ曲Smileをオープニングに持って来るというサプライズも用意していた充実のコンサートでした。さらにはファーストソロアルバムからのEasy Nowもプレイしています。この曲のライブバージョンが聴けるのは、このツアーしかありませんので、非常に貴重です。Let It Growは、初日とは違い、クラプトンはボーカルラインをアドリブで変えています。酔っていても音程が狂うこともなく、このボーカルラインがとても魅力的です。一聴の価値ありです。全般的に演奏面では酒による酩酊度は低く、プレイが冴えていた日として、前日の同地での公演とともに74年ツアーを代表する音源と言えるでしょう。

 2日目の魅力は、何と言っても初日にはプレイしなかったEasy Now、Driftin' Blues、 Ramblin On My Mind、Little Wing、Let It Rain、Presence of The Lord、Blues Powerが聴けることです。Little Wing は、正真正銘の名演です。聴いていただく価値があります。アンコール前のバンドメンバー紹介では、最後に自分のことを「Robert Johnson, vocals !」と名乗っています(実際にはかなり酔っていたのでしょうね)。そしてアンコールのBlues Powerでは、イントロにおける数回のブレイク時に、Badgeのブリッジ部のアルペジオやビートルズのTicket To Ride、Day Tripperのフレーズをお遊びで挿んでいます。酒に酔っての酔狂でしょうが、「クラプトンがビートルズのナンバーを弾いた」ということにはマニアックな背景がありました。

 65年、クラプトンは在籍していたジョン・メイオールズ・ブルースブレイカーズを一時脱退し、友人たちと結成したバンドでギリシャのクラブのステージに立ったことがありました。そしてクラプトンは、クラブのオーナーにその技量を買われ、メインで出演していた地元の人気バンド、ザ・ジュニアーズのサポートとして加わったことがあったのです。このザ・ジュニアーズがビートルズのカバーバンドだったことから、この時クラプトンは当時ヒット中のTicket To Rideを演奏したのではなかったかと推察されるのです。そしてDay Tripperは、そのギリシャから帰国後に再加入してレコーディングした名盤「JOHN MAYALLS’ BLUESBREAKERS WITH ERIC CLAPTON」のWhat’d I Sayにお遊びで挿入していたフレーズでした。つまり両曲とも若かりし頃に実際にプレイしたのを覚えていて、酔っぱらった勢いでこのステージで爪弾いたというわけです。

 さらに興味深いのは、Laylaの冒頭にクラプトンが「This is for Nelly.(この曲をネリーに捧げます)」とアナウンスしていることです。この意味は、実はクラプトンがレイラことパティ・ハリスン(ボイド)に向けて発した言葉だったのです。クラプトンは自伝にも書いていますが、自分とパティのことを互いに「エル」、「ネル(ネリー)」と呼び合っていたとのこと。それでこの曲を演奏するにあたり、パティの愛称で呼びかけたということなのです(パティはこの年、ジョージ・ハリスンとの生活に終止符を打ち、全米ツアー中のクラプトンの下に合流したと言われていますが、この日の時点で会場にいたかどうかは定かではありません)。Laylaのモチベーションとなった女性に曲を捧げると発言したクラプトン。やはり相当酒が回っていて気分が良かったのかもしれません。それでもプレイクオリティは素晴らしいもので、この公式レコーディングの音質、しかもこれだけ初日とセットリストが異なれば、是非「Long Beach 1974 1st Night: Flat Transfer From Multi Track Tapes(2CD)」も本作も聴いていただきたいところです。

 この日はこの日で聴きどころがたっぷりあるロングビーチ公演2日目。マルチトラックマスターのフラットトランスファーから製作された過去最高音質の本作をお楽しみください。

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc:1 (58:00)
1. Intro.
2. Smile
3. Easy Now
4. Let It Grow
5. I Shot The Sheriff
6. Layla
7. Little Wing
8. Willie And The Hand Jive
9. Get Ready
10. Badge

Disc:2 (68:49)
1. Can't Find My Way Home
2. Driftin' Blues
3. Ramblin On My Mind
4. Let It Rain
5. Presence of The Lord
6. Crossroads
7. Steady Rollin' Man
8. Band Introductions
9. Little Queenie
10. Blues Power

STEREO SOUNDBOARD RECORDING

Eric Clapton - Guitar / Vocals
George Terry - Guitar
Dicks Sims - Keyboards
Carl Radle - Bass
Jamie Oldaker - Drums
Yvonne Elliman - Backing Vocals