PINK FLOYD - BBC 1970/1971(2CD) [Sigma 204]

PINK FLOYD - BBC 1970/1971(2CD) [Sigma 204]

販売価格: 3,800円(税込)

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商品詳細

BBC Paris Theatre, London, UK 16th July 1970 & 30th September 1971

★人気完売タイトルの「BBC 1970/1971」が、2枚組仕様のアップグレードで再リリース!公式バージョンを補完する”裏BBC”の最終決定盤!(まさにBBC版「ファイナル・カット」と言えそうです。)

ピンク・フロイド1970年・1971年のBBC...。非公式音源ファンにはもうこれだけでその高品質サウンドが想起出来てしまうほど音質も演奏も特A級の音源として昔から知られています。放送用音源としてBBCが当時制作した業務放送用LP盤(=トランスクリプション・ディスク)をはじめとするこの録音は昔から別格の内容でしたし、その至高の逸品として当Sigmaから2015年に放たれた4枚組プレス盤CD『BBC ARCHIVES 1970 & 1971 (Sigma 143)』は各年度のモノラル版、ステレオ版、そして後に米国のラジオ局WNEW-FMで放送されたバージョンをそれぞれ非常に細かい部分まで精査・復元した完全無欠のタイトルとして現在も孤高の頂点を極めています。

この頂点タイトルは翌2016年、公式リリースによる怒涛の27枚組限定ボックスセット『The Early Years 1965-1972』が登場してもその品質が揺るぎませんでした。御存知の通りこの公式ボックスの第4巻『1970 DEVI/ATION』と第5巻『1971 REVERBER/ATION』には各年度のBBC音源が収録されており、言うなれば" バンド側が意図する公式見解としてのBBCサウンド "が登場したわけです。でも何故かその" 公式のサウンド "には不自然なコンプレッサーが掛けられており、長年のリスニング体験と研鑽で本来のオリジナル・サウンドを熟知したファンには違和感を覚えさせるものでした。正直これには狐につままれた様な感覚に陥ったファンの方も多いのではないでしょうか。

加工・編集された人工的な音圧感と自然にして芯のある音....違和感の根幹にあるものはこれだと思うのですが、公式盤がそうしてオリジナルを加工するおせっかいな繕いをしたのであれば我々はもっと研ぎ澄まされたサウンドで斧を取るべきで、当Sigmaはその公式ボックスリリースとSigma 143盤を踏まえた上でのBBC-70/71サウンドを、更に高める可能性を探りました。そして遂に、Sigma 143の焼き直しとしない必要最小限の2枚組(※ ディスク1 : 1970-Mono、ディスク2 : 1971-Stereo)のシンプルな音質究極盤を実現させたのです!!

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★概要

そんな音質究極盤としての本BBC-1970/1971サウンドの概要を端的に書きますと、

1970年・・・Sigma143盤と同マスターながら改めて一から作り直し。ピッチの見直し補正による精度向上1971年・・・改めて一から作り直したもの。母体としたソースもSigma143とは全く異なります。

...となるでしょうか。特に1971年については今後のニュー・スタンダードとなり得る音像に一新した事で、アッパー感漲るものとなっています。一方、70年のBBCは上記のように書くと大して変化が無い様に感じるかもしれませんが、143盤の制作時より厳密な精査を施した事でサウンドの精度を格段に上げる事に成功しました。念の為ですがこれは143盤の調整が決して甘かった訳ではなく、今回殆ど小節ごとにサウンドを細かく見直しての徹底したリマスターをした為で(※ ディスク2の71年も同様)、現時点で考えられる究極のサウンド精度を獲得した為です。

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★2016年にリリースされた公式盤との違い

【1970年BBC】
1970年BBCの音質は元々極上のモノラル録音であったのに対し、公式盤『1970 DEVI/ATION』に収録されたものはコンプがやや強めに掛けられ、迫力はありますがちょっと耳疲れのするサウンドでした。また終演後の拍手歓声も編集によって短縮されていたため、トータルで約1分半ほど短かったのです。更に「If」〜「Atom Heart Mother」の曲間は元々( 私達が聴き馴染んでいたBBCトランスクリプション・ディスク等 )では曲間に一旦カットが入っていたのに対し、公式バージョンではこの部分がクロスフェイドで繋がれていました(クロスフェイドしたことで結果的に僅かながら曲間が短い)。こんな細かい部分も今回オリジナルのまま残す事で公式盤との差別化を改めて図っています。

【1971年BBC】
御存知の通り71年のBBCは元々ステレオ録音されており、Monoミックスとステレオ・ミックスが存在します。どちらも素晴らしいサウンド・キャラクターですが、でも71年に関して馴染み深くポピュラーなのは、やはりステレオ・ミックスではないでしょうか。

ところがこの公式ボックス収録版、「Fat Old Sun」〜「Echoes」までのメイン部分が、お馴染みのステレオ・ミックスに比べマニア向けとも言えるモノラル・ミックスの方で収録され、そのうえアンコール「Blues」が別ディスクに" 1968年12月2日 "というミスクレジットで収録されている始末(但し本トラックはステレオ)。しかもこの音質が既存の非公式音源以下なのですからたまったものではありません。ただ逆に言えばこうした詰めの甘い史実管理と音質によって71年のステレオ・ミックスはまだまだ非公式音源に十二分な価値があるとも言え、今回は鮮度最高のステレオ・ミックスを軸に一からマスタリングし直しています。補填にはサブステレオ・リール音源を使用し、本来はシーンが続くのに欠落している箇所にはさらにモノ・ミックスを補填して繋いだ事で収録時間も史上最長版となり、公式版との違いもますます歴然となっています。

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★公式盤ボックスとSigma 143からの跳躍

Disc 1 : 【BBC-1970 / Mono】
Live at BBC Paris Theatre, London, UK 16th July 1970

ディスク1は70年BBCのリアル・モノラル版です。御存知の通りBBCは1971年春頃までモノラル放送でしたが、当時ステレオで録音されたものは放送用にモノラル・ミックスを施したうえで放送していた事が知られています(※ 逆に、局がステレオ放送を開始した後は改めてステレオ・ミックスを作成していた様です)。当時はこうして1つの演奏が録音されるとその使用目的や設備によってサウンドの( 或いはミックスの )バージョンが複数存在するケースが一般的だった訳で、擬似ステレオ、リアル・ステレオ、リアル・モノラルという3つの顔を持っていたこのフロイドBBC70年‐71年もそうした時代の産物でした。今回ディスク1に収録したのは純粋なリアル・モノラル版で、Sigma 143に使用したものと同じ" BBC Radio One Mono Master Reels "を新たにマスタリングし直した2017年最新版となっています。またSigma 143以上に厳密なピッチ修正も施しました。

これにより「The Embryo」の浮き立つシンバルの打音やタムが回る音、曲中に入る子供の声とアンサンブルがクロスフェイドで進行する階層的な音の重なりも本最新作の方が断然明瞭で、かつ精緻なサウンドとなっています。「Fat Old Sun」は収録当時、ラジオで放送されなかった未発表テイクです(※ 2000年代に入ってから流出したソース)。今回は音が更に近く、細部に至るまで入念に計算された音密度の濃さが滲み出ており、音の表情が耳元でダイナミックに変わってゆく姿がモノラル本来の輝きで定着しています。「Green Is The Colour」は原音が元々持っていた透明な音の浮遊感が今回も見事に再現され、更に「Careful with That Axe, Eugene」に至っては響きと音色の軌跡が見えるほど研ぎ澄まされた鮮烈なサウンドに胸打たれるでしょう。特に終曲手前で" シュッ、シュッ... "と入れてくるロジャーの息遣いと吐息の余韻など、かつて無い生々しさで耳元に現われるのです。

「If」もギターのアルペジオと歌声の融合が抜群の原音波形で飛び出し、最小単位の音で表現される音と人との素朴な繋がりをより密接に感じられるものとなっています。終曲後に入る曲間のカット(※= 本放送時の、来週の放送予定についてのコメント部分)は次週予告のトークも含んだオリジナル全長版で収録。また公式盤ボックスのテイクでは5分48秒〜49秒、すなわちジョン・ピールが" So, the atom heart mother "と言った直後がクロスフェイドで繋がれていましたが、これも一瞬の無音部分を残した原音オリジナルの姿で収録し、本作のアドヴァンテージ性を高めています。「Atom Heart Mother」はブラス隊と混声合唱が入ってからの音色の拡散と響きの浮き立ちが特上で、封じ込められた原音の色彩が鋭く解き放たれる音の拡散力と低音域の骨太さを同時に感じて戴けるでしょう。更に終演後に入る拍手・歓声も公式盤より1分半ほど長く収録している点も要注目です。

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Disc 2 : 【BBC-1971 / Stereo Mix】
Live at BBC Paris Theatre, London, UK 30th September 1971

ディスク2に収録した71年BBC・ステレオは最新のマスタリングによって1音ごとの輪郭が研ぎ澄まされ、名録音がさらなる迫力で甦りました。Sigma 143ではハーヴェステッドの編集版をベースに「The Embryo」と「Blues」を別のナチュラルなマスターに差し替えて完成させたものですが、今回はアナログのBBCトランスクリプションLP盤を48kHz/32bitでデジタル化したRawバージョンを母体に使用し、一から丁寧にリビルドしています。音の質感もハーヴェステッド版ではノイズ・リダクションの影響で若干ヒリヒリした感触が耳に付きましたが(※ 「Echoes」の1分30秒付近を比べると分かり易いです)、今回はアナログ原盤の質感を保った自然な音像となっており、スクラッチ・ノイズも一つ一つ拾い出して波形修正をした事で英国サウンド特有の、まるで水に濡れた水晶の様な麗しい音像がパーフェクトに現れます。

また曲間にある歓声の補填もなるべくステレオ・ミックスで収録すべく、本編とは別のステレオ・マスター(※ " BBC Rock Hour 7 inch Reel "と呼ばれるステレオ・テープ。Sigma 143のボーナスCDRで使用したものです)をサブ音源で採用しました。この7インチ・リール音源を補填に使う事でSigma 143よりもステレオ収録箇所が大幅に長くなり、それでも足りない箇所はモノラル・ミックスで補填しています(※ 例えば「Embryo」終盤でDJの入る箇所など)。「Blues」はSigma 143同様、後年に米国のWNEW-FMで再放送された音質最高版(※ 通称" Broadcast WNEW-FM バージョン ")で収録していますが、これも今回ネット音源による別ルートの新規マスター・ソースを使用。シンバルの鳴り等、高音域での表情が一層質感豊かなサウンドで出ています。更に各楽器の振り分けも右チャンネルにオルガン、左にギター、中央にベースとドラムが基本配分されたそのブレンド感が更に特上のリスニング体験に導いてくれるでしょう。

ディスク冒頭、ジョン・ピールのイントロ部分はこのトークが残っているモノラル音源からスタート。これにステレオで音が残る0分35秒付近で繋いでまず全長版の意義を高めています。ステレオにシフトした後からは極限まで研ぎ澄まされた超透明ステレオ音像が「Fat Old Sun」で次々と展開する訳ですが、このうち間奏部分で聴ける鮮烈な音の広がり(※ 4分01秒〜)はそのステレオによる多層感が過去最高の姿で飛び出す特筆すべき瞬間です。演奏後の歓声も今回はステレオで収録している点も見逃せません(※ Sigma 143はこの部分モノラル収録です)。「One Of These Days」は出だしSEが公式盤ボックス収録のものより長く収録されており、初期テイク特有の生々しい雰囲気が冒頭からオリジナル全長版で登場します。「The Embryo」は音質に優れた米国WNEW-FM放送版を採用しての収録ですが、Sigma 143のディスク2に使用したものとは異なるマスターを新規マスタリングしています。これによって更に視界が開けたレンジの広さと演奏音の近さ、そして伸びやかに冴え渡る高域感度の良さはもはや驚異的としか言い表せません。7分47秒〜56秒付近、及び演奏直後の10分05秒〜47秒付近はモノラルで補填していますが、ここも公式盤では聴けないシーンを含む要所となっています。

そして「Echoes」もメガ・クリスタルな音の輝きを伴う特A級の仕上がりを実現しました。公式盤ボックスは勿論のこと、Sigma 143のディスク2と比べてもリマスター効果がよく出ており、高域出力の向上感、音の量感、解像力、そして全帯域に渡って駆け抜けるそのダイナミックなサウンドは圧倒的な聴き応えがあり、麗しく芯
の太いこの音像には誰もが絶句すること確実でしょう。26分16秒〜56秒までの約40秒間(※ 演奏終了後の歓声の部分です)はこの部分が記録されているモノラルで補填し、現存するシーンを全て使い切った全長・完全版としての意義も高めています。「Blues」は「The Embryo」と同じくWNEW-FM版を新規マスタリングして収録しまし
た。これもSigma 143のディスク2より音に自然な感触(※ 恐らくリダクションが掛かっていません)が滲み出しており、特にギターの音色を聴くと分かり易いですがサウンドに雑味が無いのが特徴です。同時に透明感も増し、オルガンの伸びと鋭さも+1ほど向上しているので、聴後に感じる余韻も一層深いものとなっています。

...未だ頂点との呼び声高い既発盤Sigma 143からの跳躍と公式盤超えの眩しさ。それは各ソース本来の姿を求めてやまないオリジナル・サウンドへの挑戦であり、資料性極まる最長版での収録であり、それらが史上最高の響きで解き放たれる瞬発力の輝きと言えるでしょう。そんな本作は非公式音源ファンだけでなく、音質に厳しいオーディオ・ファンをも唸らせるSigma最新作となってここに結実しています。これぞまさに五感で記憶出来るBBC-1970/71の音質頂点盤、当時のフロイドが一つの着想・一つの音楽的閃きをどの様に描き、それによってあの時代をどう啓発し、聴き手の内面に形を成さない何かが次々と発芽してゆく様子が、沁み入る様な超高音質サウンドで掴める一枚です。どうぞその手に取り、この研ぎ澄まされた絶品サウンドをお確かめ下さい!!

★ギフト・タイトル(一部レーベル限定)の対象品です。
★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc 1(61:51)
Live at BBC Paris Theatre, London, UK 16th July 1970

【Mono Mix】

1. John Peel's Intro.
2. The Embryo
3. Fat Old Sun
4. Green Is The Colour
5. Careful With That Axe, Eugene
6. If (曲間カットSigma143同様未編集) ★公式版ではこの箇所クロスフェード。
7. Atom Heart Mother★終演後の拍手歓声は1分半ほど公式版よりも長い。

Disc 2(65:59)
Live at BBC Paris Theatre, London, UK 30th September 1971

【Stereo Mix】

※全体にSigma143よりもナチュラルなサウンド

1. John Peel's Intro. ★0:35付近から歓声はステレオ
2. Fat Old Sun ★演奏後の歓声はステレオで収録(※Sigma143はモノラル)
3. One Of These Days ★出だし風のSEは公式ボックス(またはモノミックス)よりも長い
4. The Embryo ★WNEW-FM版からSigma143とほぼ同じ ★7:47-7:56付近、および10:13-10:43演奏後のMC付近はモノラルで補填
5. Echoes ★26:16から約40秒をモノラルで補填
6. Blues ★Sigma143と同様WNEW-FM版から・但しSigma143よりもナチュラルなバージョン

※"Embryo"と"Blues"は、今回それぞれ採用マスターは異なる。
- "Embryo"は前回Sigma143と同じバージョン。
- "Blues"はヒス目立つが鮮度の良い別ルートのバージョン(リダクションが掛かってない)。