PINK FLOYD - EARLS COURT 1973 2ND NIGHT: RECORDER 2(2CD) [Sigma 250]

PINK FLOYD - EARLS COURT 1973 2ND NIGHT: RECORDER 2(2CD) [Sigma 250]

販売価格: 3,800円(税込)

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商品詳細

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Earls Court Exhibition Hall, London, UK 19th May 1973 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND

Recorder 2がRecorder 1を揺るがす下克上発生!!
録音者自身が公開した同日別録音のマスターカセットにより、ピンク・フロイド1973年5月19日のアールズ
コート2日目が特上のリアル・ドキュメンタリーで甦ります!!

1973年5月19日・英国ロンドンはアールズコート。フロイド73年唯一の5月公演として知られるこの2DAYS公演の最終日はこれまで数多くのタイトルが乱立してきました。その真打登場となったのが2017年7月に当Sigmaレーベルから登場した『EARLS COURT 1973 2ND NIGHT (Sigma 191)』でした。Recorder 1として知られる秘蔵のカセットマスターから最良のデジタル環境で直落としされたその1st gen音源は、その時点で確認されていた19日収録
タイトルの全てを凌駕する決定的なRecorder 1サウンドとして大きな話題になったものです。ただその第1世代のRec 1ソースにもマスター録音に起因するシーンの欠落(※ 使用テープの折り返し点や、テープ残量を気にした曲間での録音オンオフ)が存在しており、音質は図抜けていたもののパーフェクト収録という点では完全性を欠いていたのも事実です。それ故、そのSigma 191盤では欠落部分を補う為に同日別録音のRecorder 2を採用していた訳で、これがあったからこそあの名タイトルも完全体と成り得ていました。

しかし今年5月、なんとそのRecorder 2をマスターカセットから直接デジタル化した音源が録音者本人によって突如ネット公開され、大きな注目を集めたのです。Rec 1とは完全に別録音のそれは海外メーカーの廉価版モデルによるC120とC90の2本で録られているものの、テープ・ヒスがほぼ皆無(※ Rec 1は静かなシーンでそこそこ目立つ)という強力なアドヴァンテージを誇っているのです。これを調整可能なヘッド方位角を持つナカミチの名デッキ" DR-1 "で新規デジタル化したそのサウンドは全シーンでRec 1以上に安定した音像を結んでおり、しかも片方に120分テープを使った事でテープ残量を気に掛けず録音に挑んでいるためRec 1より約4分近く(!!!)も長く当日の音を収録しているというドキュメンタリー性の高さも備わっているのです。

更に録音者自身のコメントによって、このRecorder 2の録音場所はアリーナの「ブロックAA, K28」である事が今回初めて判明しました。一方、同じく録音者本人によって当時公表されたRecorder 1の収録位置はアリーナの「ブロックBB, E14」である事が判っています。この双方を1975年頃の座席表が図解入りで出ている下記サイトでチェックすると、どちらも中央ブロックの隣同士で大変好条件な収録位置であった事が判るのです。

http://www.tightbutloose.co.uk/tbl-news/earls-court-the-conclusion-may-25th-1975-35-years-gone-dl-retro-diary/

両録音機とステージとの相対的な位置関係がこうして視覚的に把握出来るのは各収録音をイメージするうえで大変有効ですし、当日のドキュメンタリーとしてその痕跡が伺えるのも面白いところです。判り易い例を1つ挙げますと「Set The Controls For The Heart Of The Sun」の終曲後(※ 14:07付近〜)、遠くで何かを大声で叫んでいる何人かの特徴的な声や指笛が聞こえるのですが、Rec 1の同シーンでこれを確認するとその特徴的な大声や指笛が割と近い位置から聞こえるのです。この聞こえ具合い=双方の位置関係を頭に入れてから改めて演奏音に接するとより立体的で生々しい当日の現場感と実況録音感を体感出来る訳で、これはSigma 191盤をお持ちの方であれば更に深くこの日の演奏を掴んでゆけるという事にも繋がっています。

それにしても改めて驚かされるのは、マスターテープそのままの姿で出てくるこのRec 2原音の魅力でしょう。何しろあのRec 1のシーン欠落部を安定した音像でシームレスに聴けるだけでなく、テープ・ヒスの皆無という基本的アドヴァンテージによってRec 1と互角...いえ、時にはそれを凌ぐ良音質シーンが存在しているのです。ディスク1-(1)のイントロならびに「Obscured By Clouds」からその片鱗は既に伺え、肉厚で透明な中音域の威力によってRec 1に欠けていたものがまず音の重みであった事に私達は気付かされるのです。「When You're In」も4:00付近から目立ってくるオルガンの直撃感がRec 1より自然で耳当たりが良く、これも高音域が強めだったRec 1に欠けていたものが見えてくるでしょう。

「Careful With That Axe, Eugene」ではスクリーミング前の約1分間(※ 4:22〜5:27)、及びスクリーミングの炸裂が収まった後(※ 9:24〜)でロジャーが小声で囁く様子をRec 1に劣らない明瞭さと聴き易さで捉えており、シーンの精度を高めている事も実感出来ます。しかも終曲後に入るチューニング・シーンを約2分間完全ノーカット収録しているという嬉しいオマケ付きで、Rec 1は録音ボタンのオンオフによってこのシーンが部分的にしか残っていませんが、ここではそれが完全な姿で聴けるのです。また「Echoes」で気付かされるのがRec 2のテープ・ヒスの少なさ(※ ...と言うより、それがほぼ皆無であること)でしょう。Rec 1はここまで来ると明瞭ではあるもののヒス音の激しさが目立ち始めるのですが、Rec 2はノイズレスで安定した音像がますます際立ってくるのです。更にRec 1のここまでの流れ=ショウ前半のトータル収録時間を計ると67分57秒。これに対し本Rec 2は71分01秒と約4分近くも長く収録しており、ショウ前半からノーカット収録の意義に改めて気付かされるのです。

ディスク2のダークサイド完全再現ではRec 2の存在感がますます高まります。実際両ソースを聴き比べても「Breathe」で流れるギルモアの若々しい歌声の質感や「On the Run」で出てくるSEサウンドの交差の迫力はRecorder 1と互角、それどころかヒスノイズが皆無という強力なアドヴァンテージが備わっているため基本的音質と聴き易さの面ではRec 1を既に凌駕しているのが誰の耳にも明らかです(※ ただその一方で、明瞭感とレンジの拡さはRec 1の方が優れているのですが)。「The Great Gig In The Sky」も2声の女性ボーカルが広い音域を動く姿にRec 1超えの感銘を受ける筈ですし、「Us And Them」に至ってはもうこの録音がRec 1の補填ソースというポジションではなく、同日演奏の多面性を別の視点で捉え切った貴重な別録音である事を再認識されるでしょう。「Any Colour You Like」の5:34以降からディスクエンドまではRec 1を逆補填していますが、ここは両ソースの実音を体感する事で気付かされるパラダイム・シフト、すなわち価値の転換が訪れる瞬間ともなっています。何故ならここは、既にRec 1もRec 2もほぼ互角という事を実感する決定的瞬間となっているからです。

このRecorder 2の録音者であるフィル(※ Phil)氏はアップロード時のコメントで次の様に述べています。" ...私の録音はRecorder 1の代わりにはなりませんが、でもそれをうまく補完します "...と。しかしこれを聴けばRecorder 1の影に隠れてしまう程度の凡庸な録音ではない事に誰もが思う筈。代わりにならないのではなく、補完するのでもありません。両録音を聴く事で初めて精度の高い73年アールズコート最終日を実感出来る事に気付かされるのです。今週は同じ録音者による74年タイトル『WEMBLEY 1974 FINAL NIGHT: Recorder 2 (Sigma 251)』も同時リリースされますが、どちらもRecorder 2、すなわち同日別録音の在り様を再考させてくれる優良タイトルとなっています。是非併せて御愉しみ下さい!!

★既発とは別音源。全編が安定して収録されています。

★Echoes、Speak To Me、Any Colour You Likeの欠落箇所はSteve B録音のレコーダー1にてパッチ済み。

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc 1 (71:01)
1. Intro
2. Obscured By Clouds
3. When You're In
4. Set The Controls For The Heart Of The Sun
5. Careful With That Axe, Eugene
6. Echoes

Disc 2 (62:41)
The Dark Side Of The Moon
1. Speak to Me
2. Breathe
3. On the Run
4. Time
5. Breathe (Reprise)
6. The Great Gig In The Sky
7. Money
8. Us And Them
9. Any Colour You Like
10. Brain Damage
11. Eclipse

12. One Of These Days