PINK FLOYD - GOTHENBURG 1970(2CD) [Sigma 156]

PINK FLOYD - GOTHENBURG 1970(2CD) [Sigma 156]

販売価格: 3,800円(税込)

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商品詳細

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Konserthuset, Gothenburg, Sweden 11th November 1970 PERFECT SOUND

これまで全くその存在すら知られていなかった1970年の完全初登場音源が発掘され、フロイド音源界が話題騒然となっています。それは1970年11月11日のスウェーデンはイェーテボリ公演なのですが、熱心なファンであれば「70年の11月11日って...え?」と、記憶に何かが当たる方も多いでしょう。この日の音源は非公式アナログ盤LP『PICTURES OF PINK FLOYD (Topsound Quality Records - QR 70001, 179101)』が有名な定番音源だったからですが、今回発掘された史上初登場音源はそれとは全く別の演奏が収められているからです。つまりこれまで長きに渡って70年11月11日の演奏だと信じられてきた『PICTURES OF PINK FLOYD』が実は全く別日の公演であり、ここに正真正銘の70年11月11日の演奏が突如その姿を特上の音質で現したからなのです!!

とはいえ、まず何故これが本物の70年11月11日の演奏と言えるのか、という疑問が自然に沸くでしょう。これに関して本録音にはちょっとした物語がありますので、先ずはそれを御紹介したいと思います。時は1994年、このソースをネット公開したA氏が当時よく通っていたイェーテボリのレコード店で、店主とその友人B氏が1970年にそこ(※ まさにそのレコード店があるイェーテボリ)で行われたフロイドの公演を実際に観て、B氏がそれを90分のカセットテープに録音していたという話を聞きます。興味を持ったA氏が「是非私もその録音を聴きたい」と店主に申し出たところ、何と店主は(今では疎遠になってしまった)そのB氏から当時その90分テープを借りて自分所有のリール・テープにトランスファーしており、恐らくその録音唯一と思われるコピーを持っていると言うのです。「テープを見付けたら貸してあげるよ」と告げられてから約1年後、1995年にそれは店主の両親の家の屋根裏から発見され、それを同95年6月にA氏が借り受けて自分用にコピーしたものが本ソースの出自なのですが、まずこの地元ならではのエピソードによってこの録音が正真正銘の70年11月11日イェーテボリ公演である事が判ります(※ 70年のイェーテボリ公演はこの日だけだからです)。

ところが話はこれだけでは終りません。B氏と一緒にこの地元公演に行ったその店主の証言によると、録音をしたB氏は会場の10列目に座って録音した事や(※ 店主は28列目だったそう)、その時に使用した録音テープはC-90だった事など、B氏が録音した正確な位置と使用したマスターテープの情報も判明しているのです。また店主がB氏からマスターテープを借り受けて自分のリールにトランスファーした際(=同70年末頃)、若き日の店主が幾つかの曲でフェイド処理を行った事も判明しています。これはB氏が録音していたマスターテープが先に述べた通り90分テープだった為で、録音時にB氏がテープ残量を気にして曲間で録音を中断した際のブツ切れ感を緩和する為だった様です。B氏の残量温存の努力にも係わらず録音は『神秘』の途中で途切れているのですが、しかしここに収められた全9トラックは音源として完全初登場なうえにライブ演奏としても初登場ですから、二重に凄い大発掘音源と言えるでしょう。

そして更に、A氏が店主からこの唯一のテープ・コピーを借り受けた1995年当時にA氏はとあるサウンドスタジオに勤めており、そこにあった業務用のプロフェッショナル機材と録音テクニックでデジタル化(※ DAT変換)した事もこのソースの価値を高めています。A氏によるプロの技術とサウンドスタジオの業務用機材でデジタル化したものですから、その音質もまた驚くほど優れたソースとなっているのです。ただA氏はリマスターした訳ではありませんから、公開されたソースには曲の所々でマスターに起因すると思われるプチノイズや軽い劣化がそのまま残っていたのも事実でした。そこで音像リファインに高い知識と技術を持つ当Sigmaの登場です。フロイド音源界に久々に出現した完全初登場音源ですから、当レーベルはこのソースを46年前の演奏と録音の生々しさが完璧に再生されるよう最新機材でいつも以上に慎重に音を磨き上げ、原音本来の姿と威力あるサウンドを完璧に解き放つ事に成功したのです。元々音質優秀な特上ソースだった事もありますが、先行してネットでこの公開ソースを既にお聴きになった熱心なファンの方でも、ここまで精緻に元の姿を取り戻したサウンドでは聴かれていない筈です。また音質だけでなくドキュメンタリー的な視点で捉えても、当日の演奏模様がこれほどの精度で惹き出された事は特筆されるでしょう。まさに本作こそがこの完全初登場・大発掘音源の最新にして最強のプレス盤となっている事は誰の耳にも明らかなのです!!

その素晴らしい音質を伴った驚きの発掘音源は「天の支配」冒頭から超新星爆発の如き眩さを放っており、肉厚でワイルドなサウンドがディスクの立ち上がりから炸裂します。不気味でフックのあるロジャーの肉声と弾力ある表現が中音域一杯に広がる興奮も大いなる魅力を放ち、会場10列目で受けるマッシヴな音圧感も終始ビシビシ伝わってくるのが分かる筈です。「デブでよろよろの太陽」はギター麗しい響きに思わず耳が釘付けになるでしょう。曲中で絡みつく甘美で短いフレーズは勿論のこと、中盤のギター・ソロで聴ける旋律も美麗な陰影を伴っており、10分09秒から紡がれるロマンチックな響きの拡散も特上のサウンドで耳を悦ばせてくれます。一方5分49秒付近からのオルガンとベースが目立ち始めるシーンでは2つの楽器の音色をそれぞれ鮮やかに捉えており、そのミステリアスな浮遊感も最高に官能的な姿で現れますので御注目下さい。「シンバライン」はカット・インでのスタートですが、息の長い旋律がしなやかに繋がってゆくあの姿がドキュメンタリー性の高い優良サウンドで出てきます。フックの効いたベースの動きも太い音色で中音域の説得力を上げているのが分かると思いますし、銅鑼の乱打で足音のシーンに突入する様子も絶品です。ところでこの足音シーンですが、B氏と一緒にこの公演を観た" 店長 "によると「足音のシーンでは会場が真っ暗になり、足音が暗闇の中で周りのスピーカーから360°廻り込んで聴こえていた」という当日の音群移動装置と照明についての生々しい証言があり、それを想像しなから聴くと更にイマジネーションが刺激されると思います。終曲後には約1分半ほどのチューニング・シーンが含まれているのも嬉しいところです。「原子心母」は通常のバンド演奏版で、この日は4人の相互作用から生み出される連鎖と開放のプロセスがよく出た演奏が御愉しみ戴けます。1分25秒付近からの闊達なドラミングもこの日ならではの表現力を備えていますし、3分44秒から入ってくるスライド・ギターも同時期の他日演奏より雄弁に・高らかに歌い上げて曲がぐんぐん舞い上がる姿が魅力です。またその後から入るガイド・ボーカルのシーンでは2声のハーモニーが実に鮮やかな音像で展開し、13分56秒付近〜14分28秒付近のベースも他の同時期の演奏中にはあまり確認出来ない怪しい動きを見せるのも要チェックでしょう。

「エンブリオ」では音楽的な胎動の中で揺れる表現の移ろいが細かなところまで聴こえ、時にけたたましく金切り音を上げるギターとまろやかな歌声のマッチングが魂の深いところを突き動かしてくれます。中間部で出てくるスライド・ギターによる鳴き声とエレキピアノ、オルガン(フルート・メロトロン?)による映像的な効果も実に鮮やかで、初めてこの録音と接する感動を一層高めてくれる筈です。" B氏 "がテープ残量を気にし出したのか終曲部でフェイドアウト(※ これは" 店長 "の処理でしょう)してしまうのが残念ですが、次の「グリーン・イズ・ザ・カラー」も残念ながら演奏開始後僅か30秒ほどでカット・アウトしています。しかし僅か30秒とはいえ導入のギルモアならではの麗しいギター・サウンドが存分に感じられる点は強く特記しておきたいと思います。「ユージン」もまた導入が約1分間程失われてのカット・インですが、この日はサウンド・ドラマとしてのイメージの掴み方と投げ方が格別な演奏で、感覚を鷲掴みにする様な表現の遠近法が鮮烈な音像で御愉しみ戴けるでしょう。スクリーム後の野太いギターもこの日は徐々にトーン・ダウンするのではなく、8分05秒付近を境にしてフッと消え去るという興味深い様子も克明に捉えていますので、これも是非御注目戴きたいと思います。「太陽讃歌」はトーン・ジェネレーターがノイジーに浮上する導入部がダイナミックに現れ、押し殺した様なロジャーの囁きに載せた鮮烈なオルガンと呪術的なリズムパターンが眩しく交差する姿が素晴らしいサウンドで浮き出てきます。中盤で曲想がラウドになるシーンもその音楽的な抑揚を真っ直ぐな音像で捉えており、テンポが
速まる事で得られる音楽的な推進力をしっかり感じられるでしょう。リズムが消える中盤ではこの日ならではの奇妙な音の重ね方が浮遊感たっぷりに移ろってゆく姿が素晴らしい音像で現れますので御期待下さい。「神秘」はテープの残量が尽きた事により僅か6分弱の収録ではあるのですが、しかしこれも他日の演奏では体験出来ないほど凶悪で奇怪な世界観が非常に鋭いサウンドが出てくるのですからたまりません。特にギターと銅鑼が一緒に音を出してゆく例のシーンなどは鮮烈そのもので、ブツ切れではありながらも脳裏に焼き付く濃密なドキュメンタリー性を伴っているのです。

元が90分テープですから、確かに不完全収録である事は否めません。しかしこの日のライブの模様をレポートした地元新聞" GT "誌は、後日その記事の中で「約3時間のコンサートだった」と書いていますから(※ これは恐らく待ち時間も含めた総タイムと思われ、同時期の音源から推測するに実演部分は2時間15分位でしょう)、どちらにしても90分テープでは足りなかった訳です。でも2016年になってこれだけ長尺の完全初登場音源が9曲も、それも特上の音質で出てきた事は驚異的ですし、90分間フル尺一杯で録り切ったB氏録音の様子もまた発掘音源たる生々しさに溢れているのです。(※ 90分テープの実質量は若干幅を持たせて片面約47分ですから、本録音も厳密には約94分間の高濃度特上サウンドが御愉しみ戴けます)。

またこうなりますと、これまで70年11月11日だと思われていた『PICTURES OF PINK FLOYD』が一体いつの演奏なのかも気になるところです。これについては現時点で何も語る事が出来ませんが、しかしそれ故に本音源は" このライブはこの日で間違いない "という我々の過信や慢心に気付かせてくれる音源とも言えますし、今後の音源検証の余地と知的好奇心をくすぐってくれるタイトルともなっているのです。そうした話題性や9曲もの完全初登場の価値、そして何より元々優れた音質が更に完璧な姿で聴けるという全てが出揃っているこのSigm最新作は、まさに聴き逃し厳禁の大注目タイトルと言えるでしょう。フロイド音源界に久々に現れた激震の完全初登場新音源、今週末は是非本作を手に取り、この衝撃をいち早くお確かめ下さい!!

★久々の上玉!!完全初登場音源。しかも音質が良い!!近年登場した、最も衝撃的かつ最重要なフロイド音源のひとつ。

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc 1(53:47)
1. Astronomy Domine 2. Fat Old Sun 3. Cymbaline 4. Atom Heart Mother

Disc 2(39:50)
1. The Embryo 2. Green Is The Colour 3. Careful With That Axe, Eugene
4. Set The Controls For The Heart Of The Sun 5. A Saucerful Of Secrets