ERIC CLAPTON - PARIS 1974(2CD) [Beano-169]

ERIC CLAPTON - PARIS 1974(2CD) [Beano-169]

販売価格: 3,800円(税込)

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商品詳細

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Live at Park des Expositions, Paris, France 2nd December 1974

イギリス在住の重鎮テーパーより提供された、久々のエリック・クラプトンの完全未発表マスターの登場です!「ええっ?まだこんな日の音源があったの?!」とマニアが驚かれること間違いなしの1974年12月2日パリ公演の完全収録モノラル・オーディエンスソースです。この直後にイギリス、ロンドンに凱旋し、12月4日、5日のハマースミス・オデオンでの連続公演でこの年の「461オーシャンブールヴァード・カムバック・ツアー」を完遂したのはファンならご存知かと思いますが、本盤に収められているのは、その直前、12月2日のパリ公演、これまでまったく存在しないと思われてきた日の音源を重鎮テーパーは所有していたのでした。74年のカセット録音のため音質はドンピカのクオリティとは言えないもので、オーディエンス録音としては「中」レベルのものですが、ボーカル、ギター、ドラム、ベースが意外にもくっきりと収録されているので、聴き易いという印象を持っていただけると思います。本盤のセットリストはエリック・クラプトンの公式ファンサイトWHERE'S ERIC!のツアー・アーカイブで表記されているこの日のセットリストとは異なっていますが、「Can't Find My Way Home」の後にクラプトンが、「ウイ!」と言ってたり、「Willie And The Hand Jive〜Get Ready」の後で「メルシー・ボクー」とはっきり言っています。そもそも重鎮テーパーのマスターの日付は「Paris 2nd December 1974」であるため、当店はそれを信じてパリ公演としてリリース致します。内容も直前のドイツ公演とは違いますし、直後のロンドン公演とももちろん違います。いずれにせよ、44年ぶりに日の目を見た初登場音源には違いありませんので、是非ご注目いただきたいと思います。

さて、ここでこの日の公演がクラプトンのカムバックイヤーでどのような位置づけだったのかを見ていきましょう。

・1974年6月19日、20日:全米カムバックツアーのため、北欧にてウォームアップ・ギグ
・1974年6月28日〜8月4日:全米ツアー
≪1974年8月5日:アルバム「461 OCEAN BOULEVARD」リリース≫ 
・1974年8月〜9月:アルバム「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」をマイアミにてレコーディング
・1974年9月28日〜10月6日:第2回全米ツアー 
・1974年10月31日〜11月6日:初のジャパン・ツアー
・1974年11月27日〜12月5日:短期ヨーロッパ・ツアー
   11月26日:ドイツ、ハンブルグ公演
   11月27日:ドイツ、ミュンヘン公演
   11月28日:ドイツ、ラディグシャフェン公演
   11月29日:ドイツ、エッセン公演
   11月30日:オランダ、ロッテルダム公演
   12月1日:ベルギー、アントワープ公演
   12月2日:フランス、パリ公演 【本作】
   12月4日、5日:イギリス、ロンドン公演

6月からのカムバック全米ツアーの大成功で気を良くし、キャリアの再出発に自信を持ったクラプトンは、製作意欲に溢れ、早々と次のアルバムのレコーディングまで完了し、またすぐにツアーに出たことが分かります。早くファンに新曲を聴かせたかったのでしょう。本公演ではLittle Rachel、The Sky Is Crying、Singing The BluesとBetter Make It Through Todayと、何と4曲も披露しています。特にマーティンとブラッキーで通した1回目の全米ツアーに対し、このヨーロッパ・ツアーではアコースティック・ナンバー披露後のエレクトリック・セットでは新たに入手した1957年製ギブソン・エクスプローラのテールカットモデルというレアなヴィンテージギターをを全面的に使用しました。このギターはその後のジャパン・ツアーでもお披露目されましたので、記憶しているオールドファンも多いことでしょう。このギター特有の粘りと艶のあるトーンを聴かせているのが特徴的です。面白いのは、クラプトンがこの日、相当酔っ払っていたことで、悪評高かった全米ツアーの体たらくがここでも繰り返されていた事が分かります。ご機嫌にヘラヘラと笑っているのですが、この日のオーディエンスの騒ぎ具合が気に入らなかったのか、Let It Growのイントロを弾き出しているのに「シャラップ!」と言い放ち、Little Rachelの演奏後も再び「シャラップ!」、Little Wingの曲中にもまた「シャラップ!」と叫んでいます。I Shot The Sheriffの冒頭ではわざわざ「頼むから馬鹿騒ぎは止めてくれ。全員静かにしてくれないか。」とアナウンスしているほどです。酔っ払いの気紛れと言うしかない状態ですが、騒ぎたくもなるパリのオーディエンスの気持ちも分かります。なにせ、これ以前にクラプトンがパリで公演したというのは、1967年6月1日のパレ・デ・スポルト公演で、クリームとしての公演でした。その後波乱万丈のバンド歴を重ね、ソロ・アーティストとして初めての、7年ぶりの公演ともなれば、フランスのクラプトンファンが沸き立つのも無理からぬ事だったでしょう。それを言下に「うるさい!」と吐き捨てるクラプトンは、今からは考えられない「若気の至り」だったと言えます。しかし、これほどの塩対応をされながら、フランスのオーディエンスはレギュラーセット終了後には怒涛のアンコールを求めるのです。なんと涙ぐましいことでしょう。それほど彼らはクラプトンを待望していたのでしょうか。そしてこの泥酔状態でパフォーマンスのクオリティも酷かったのかと言えば、そこがまたクラプトンらしいところで、ダレることなくきちんとプレイしているのです。ブルースメドレーではバンドに転調するキーを叫びながら味のあるソロを決めていますし、Little Wingでは伸びやかなフレーズでジョージ・テリーとの織り成すツインリード構成を見事に演出しています。そしてSingin' The BluesとLaylaでは、クラプトンらしいキラーソロが炸裂します。このツアーでのクラプトンは「演奏は別物」と考えていただいた方がいいでしょう。セットリストはこの時期特有のもので、先述しましたように「THERE'S ONE IN EVERY CROWD」からのナンバーを多く組み込んでいる上に、その他はアルバム「461」のナンバーをいい感じで散りばめながら、Tell The Truth、Blues Power、Little Wing、Laylaでデレク&ザ・ドミノス時代を思い起こさせてくれる心憎いセットになっています。Laylaには、その後の日本公演で定例化した、エヴァリー・ブラザーズのスタンダードナンバー「All I Have To Do Is Dream」をジョイントし、ピアノコーダの代わりに演奏しています。この日のクラプトンのルックスは、珍しく黒無地のタートルシャツにジーンズという出で立ち。そこに映えるエクスプローラのコリーナ材のブラウンカラー。かっこいいの一言です。この時点ではバックバンドに女性ボーカルのマーシー・レヴィが参加していました。この後何年にも渡ってクラプトンをサポートし、イヴォンヌ・エリマン脱退後は紅一点で奮闘した彼女の最初期のステージがこのツアーでもありました。突如公開された重鎮テーパーの秘蔵マスター。当店では、経年劣化で低くなっていたピッチを矯正し、さらにマスタリングによって音質を聴き易くしてお届けします。


Disc 1 (63:05)
1. Introduction 2. Smile 3. Let It Grow 4. Can't Find My Way Home 5. Tell The Truth
6. Willie And The Hand Jive 7. Get Ready 8. Little Rachel 
9. The Sky Is Crying / Crossroads / Have You Ever Loved A Woman

Disc 2 (68:10)
1. Blues Power 2. Little Wing 3. I Shot The Sheriff 4. Singin' The Blues
5. Layla 6. All I Have To Do Is Dream 7. Better Make It Through Today 8. Little Queenie

Eric Clapton - Guitar, Vocals George Terry - Guitar Dicks Sims - Keyboards
Carl Radle - Bass Jamie Oldaker - Drums Yvonne Elliman - Backing Vocals
Marcy Levy - Backing Vocals