CHEAP TRICK - LONG BEACH ARENA 1977: MIKE MILLARD MASTER TAPES(1CD) [ZODIAC 415]

CHEAP TRICK - LONG BEACH ARENA 1977: MIKE MILLARD MASTER TAPES(1CD) [ZODIAC 415]

販売価格: 2,500円(税込)

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商品詳細

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Long Beach Arena, Long Beach, CA, USA 31st December 1977 TRULY PERFECT SOUND

 傑作・名作を排出し続け、2020年の象徴となっているマイク・ミラードのオリジナル・マスター発掘事業。その最新作となるCHEAP TRICKの極上ライヴアルバムが登場です。
 そんな本作が録音されたのは「1977年12月31日ロングビーチ公演」。まだ運命の日本武道館を知らず、絶賛売り込み中だった彼らを捉えた超絶級オーディエンス録音です。ミラード録音と言えば、そのサウンド・クオリティこそが最大の魅力ですが、今回はショウも凄い。1977年と言えばCHEAP TRICKのデビュー年であり、名作『CHEAP TRICK』『IN COLOR』を立て続けに送り出したスタートダッシュ期。まずは当時を振り返り、ショウのポジションを確かめておきましょう。

・1月6日-2月5日:北米#1a(17公演)
《2月『CHEAP TRICK』発売》
・2月11日-6月5日:北米#1b(70公演)
・6月22日-9月15日:北米#2a(53公演)
《9月『IN COLOR』発売》
・9月21日-12月31日:北米#2b(64公演)←★ココ★

 これが1977年のCHEAP TRICK。大晦日のショウなのですから最終日なのは当たり前ですが、圧巻なのはそこに至るまでのスケジュール。年始から(実際には前1976年末から継続)ツアーを行っており、年末まで(正確には翌1978年にも継続)びっしり204公演のライヴ三昧。6月に16日間のスキマがありましたが、それ以外は1週間の休みすらなく、平均で「1週間に4公演」のペースで駆け抜けている。もちろん合間はオフではなく移動日ですし、さらに『IN COLOR』も制作……。幾多のバンドの無数のツアーを扱ってきましたが、ここまでの殺人的な行程はちょっと覚えがない。これでよく死なないもんだ……と不思議になるほどの超過密スケジュールです。
 そんな大晦日のショウ(ちなみに2日後の1978年1月2日にはもう次公演がありましたが)で記録された本作ですが、これがもう「超」付きの極上サウンド。ミラード作品をご紹介する度に語彙不足に悩むのですが、今回も例に漏れない。とにかく極太でド密着な芯が轟き、それでいてディテールは微細部まで繊細。大会場のスペクタクルは吸い込みつつ、間近な絶叫のない理想的なオーディエンス・ノイズも素晴らしければ、ほんのわずかなホール鳴りがFM放送のような厚みとダイナミズムまで添加している。今回もまた、公式/非公式、オーディエンス/サウンドボードの区別を無意味にする超絶の録音なのです。
 ただし、これは一般レベルの話。「超絶で当たり前」のミラード・マスター基準となると(ちょっとだけ)話が異なり、極わずかながら高音の伸びが良くない(この日のCHEAP TRICKはKANSASの前座であり、PAを使い切れていなかったのかも知れません)。そこで、本作はバランスを補正。もちろん、原音の時点で超極上レベルですので微調整ではありますが、これまでのミラード・コレクションと並べて聴いても遜色ない最高峰サウンドを引き出しました。
 そんなサウンドで描かれるのは、生粋のライヴバンド魂が爆発するショウ。彼らの場合は、どうしても『AT BUDOKAN』が基準になりますので、比較しながら整理してみましょう。

・チープ・トリック(1曲):He's A Whore(★)
・蒼ざめたハイウェイ(5曲):Big Eyes/Southern Girls(★)/Downed(★)/Oh Caroline(★)/Clock Strikes Ten
・天国の罠(2曲):High Roller(★)/Auf Wiedersehen(★)
・その他(2曲):Ain't That A Shame/Goodnight
※注:「★」印は『AT BUDOKAN(オリジナル盤)』で聴けない曲。

……と、このようになっています。このツアーはレーベルメイトのKANSASの前座だったために持ち時間が40分ほどなのですが、その間に『IN COLOR』の半分となる5曲を軸として初期ならではのレパートリーをギュッと濃縮。実のところ、上記は『AT BUDOKAN』のオリジナル盤との比較ですが、拡張された『THE COMPLETE CONCERT』でも聴けない「He's A Whore」も披露しています。
 そして『AT BUDOKAN』とほとんど同じランニングタイムながら、その熱量は歴史的名作をも凌駕しかねない。何しろ、前座公演だけに『AT BUDOKAN』と違って編集で短くしているわけではない。駆けだしだった彼らにとっては約40分の持ち時間のすべてがチャンスであり、それを最大限に活かさんとする集中力と一瞬も落ちずに駆け抜けるエネルギーが素晴らしい。また、ちょっと楽しいシーンが「Downed」の終演後。ロビンがメンバー紹介を始めるのですが、イの一番に「俺がリード・ヴォーカルのMr.ロビン・ザンダー!」と言っている。自己紹介自体が知名度のなかった初期だからこそなわけですが、自分を「ミスター」付きで呼ぶのも面白ければ、自分とバン・E・カルロスだけでリックやトムはスルーして次曲に入ってしまうも可笑しかったりするのです。

 とにかく激アツ。「Auf Wiedersehen」の冒頭で「新年おめでとう!」と絶叫していますが、その新年は伝説の初来日を果たし、かの名作『AT BUDOKAN』でのブレイクを成し遂げた。本作に刻まれているのは、そんな栄光の“寸前”。武道館ライヴさえ凌駕しかねない若さ爆発の初期ショウを歴史的名匠が腕によりをかけて真空パックした大傑作です。極上ミラード・マスターの可能性を最大原因引き出した至高の1枚。どうぞ、永久保存プレスCDで存分にご堪能ください。

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

(38:55)
1. Big Eyes
2. Southern Girls
3. Downed 
4. High Roller
5. Ain't That A Shame
6. Oh Caroline
7. Clock Strikes Ten
8. Auf Wiedersehen
9. He's A Whore
10. Goodnight

Robin Zander - lead vocals, rhythm guitar
Rick Nielsen - lead guitars, vocals
Tom Petersson - bass, vocals
Bun E. Carlos - drums