PINK FLOYD - EARLS COURT 1973 1ST NIGHT(2CD) [Sigma 193]

PINK FLOYD - EARLS COURT 1973 1ST NIGHT(2CD) [Sigma 193]

販売価格: 3,800円(税込)

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商品詳細

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Earls Court Exhibition Hall, London, UK 18th May 1973

 廃盤になって久しかった「EARLS COURT 1973 (Sigma 11)」に収録されていた名音源、1973年アールズコートのアッパー版が遂に「EARLS COURT 1973 2ND NIGHT」としてリリースされ、狂喜乱舞されたマニアの方が多かったのではないでしょうか。「EARLS COURT 1973」だけでも十分に満足できる音質だったのに、それをも軽く上回ってしまうアッパー・バージョンが2017年になって登場してくれたのですから。だがしかし、今回のリリースには大きな問題がありました。そうです、タイトルが示していたように5月19日、二日目のステージだけがアップグレードバージョンとして登場したからです。確かに驚愕のクオリティ・アップであることに異存はないが、それにしても二日目だけとは、それこそ片手落ちというものだろう…誰もがそう感じられずにはいられなかったでしょう。
 でも安心してください、セカンド・ナイトのアッパー版を提供してくれた人物が、今度は5月18日のアールズコート初日の通称「recorder 2」とされる音源のファースト・ジェネレーション・マスターをアップロードしてくれたのです!Neonknightなる人物がcareful53を名乗るテーパーの所有(1983年に入手したとのこと)するファースト・ジェネレーション音源をアップロード。順番は逆になりましたが、これにてアールズコート二日間のアッパー版がめでたく出揃いました!

 1970年代前半のオーディエンス録音というと、まだイギリスではアメリカほどステレオ音質の録音というものが少ない時代。それを裏付けるかのように、これらアールズコート二公演はどちらもモノラル音質のオーディエンス録音。しかもこれらの音源には面白い現象があって、初日の方が音像をより近いバランスで録ってくれているのです。
 一方でアールズコートは1975年のZEP以降、イギリスの大物グループにとって御用達の大会場となりましたが、元々ロックコンサートを前提としないで作られた会場ですので、当初は音響的に難ありだったのも事実。76年にストーンズがここでコンサートを行った際にはミック・ジャガーがライブ中にもかかわらず「イギリスで他にやれる(大きな)会場がないから、ここを仕方なく使ってる」的な発言をしてしまったほど。しかし結果としてアルバム「THE DARK SIDE OF THE MOON」の大ヒットを受け、フロイドがそれまでよりも大きな会場を使ってロンドンでコンサートを行うべく、先鞭をつけたのがアールズコートでのショー。
 そう考えると、この日のオーディエンス録音の音質の良さ、音像の近さやクリアネスなどは驚くべきものがある。それが今回のファースト・ジェネレーション・マスターによって、はっきりと引き立つアッパーな状態へと進化しているのです。そもそもが二日目とはまったく違った質感を持つ音源ではありますが、今回は骨太なクリアネスが際立ちます。中でも「THE DARK SIDE〜」セットにおける「On The Run」の縦横無尽なシーケンス・サウンド、「Time」の序盤におけるニック・メイスンのパーカッシブな音が快く響き渡る。その味わいは二日目の音源とはまた違った魅力を感じさせるだけにとどまりません。何よりも1973年のライブはアメリカ・ツアーで優秀な録音が多く残されていますが、それらを持ってしてもこれほどまでに快活な音色を捉えた音源はありません。

 それに何と言ってもアメリカのオーディエンスと違い、フロイドの演奏をじっくりと聞き入る母国イギリスのオーディエンスの礼儀正しさの恩恵を受け、こちらまでストレスなく聞き込めてしまう音源が残されている点もイギリスならではの現象(これは1974年などにも当てはまることですよね)かと思われます。
 それ故にフロイド自身の演奏ぶりからも溢れんばかりの自信が伝わってくる。一年前にはツアーを行うそばから煮詰められていた「THE DARK SIDE〜」が遂に完成し、しかもアルバムが大ヒットを記録したことから、言うなれば凱旋公演のようなグロリアスな雰囲気すら感じられる。全体的にシュアーで一切危なげさのない盤石の演奏が聞かれる1973年のステージですが、その中でもアールズコート二日間の演奏はスペシャルな雰囲気がはっきりと漂っています。おまけにこの日が初めて同会場を使ってのコンサートだということを考える、なおさら堂々たる演奏の説得力に圧倒されてしまいます。
 そうしたショウ後半の"ダークサイド"パートはもちろんですが、あの「みょ〜ん」という音が鳴り響く「Obscured By Clouds」から「When You're In」へと雪崩れ込む73年特有のオープニング・パターンに関しても、これが73年のイギリス公演初日とは思えないほど自信に溢れています。特に後者へと移った瞬間の迫力などは、ファースト・ジェネレーションならではのアッパー感が顕著であり、より生々しくも感じられてしまう。
 そして今回のバージョン唯一のカット・ポイントである「Any Colour You Like」の欠損箇所に関しては、通称「recorder 1」を補填したことによって完全収録。文句の付けようがない音質の向上はもちろん、こうした編集によって内容面においても完璧を期しています。先に二日目が出てきてしまったことからやきもきされていたマニアの方が多数おられたかと思います。でもこれで安心ですよね、遂に1973年アールズコート二日間の麗しいまでのアッパー版が出揃いました!

★ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。

Disc 1 (61:55)
1. Obscured By Clouds 2. When You're In 3. Set The Controls For The Heart Of The Sun
4. Intro. 5. Careful With That Axe, Eugene 6. Echoes

Disc 2 (59:37)
The Dark Side Of The Moon
1. Speak to Me 2. Breathe 3. On the Run 4. Time 5. Breathe (Reprise)
6. The Great Gig In The Sky 7. Money 8. Us And Them 9. Any Colour You Like
10. Brain Damage 11. Eclipse

12. One Of These Days